冷え性は「温める」より「冷やす」が正解?体の仕組みから考える新常識

体の仕組み

「冷え性だから、とにかく厚着して温めなきゃ」

そう思って、靴下の重ね履きやカイロが手放せない毎日を送っていませんか?

実はその対策、逆効果になっているかもしれません。

今回は、私たちの体が本来持っている「熱のメカニズム」から、冷え性の意外な正体について紐解いていきます。


ヒトの最適温度は「.5^\circ\text{C}$」

私たちは恒温動物として、脳や内臓が最も効率よく働く「36.5℃」という温度を常に保とうとしています。

暑ければ汗をかいて熱を逃がし、寒ければ体を震わせて熱を作る。

この緻密な温度調整機能こそが、私たちが健康に生きていくための「命の鍵」です。

なぜ「手足」が冷たくなるのか?

冷え性に悩む方の多くは、意外なことに**「脳や内臓の温度(中心部)が高くなりすぎている」**状態にあります。いわゆる「のぼせ」に近い状態です。

このとき、体内では次のような防衛反応が起こっています。

  1. 脳の危機感:「中心部が熱くなりすぎている!このままだとオーバーヒートしてしまう!」
  2. 緊急指令:脳や大切な臓器を守るため、**「今すぐ全体の温度を下げろ!」**という指令が出ます。
  3. 手足の冷え:この指令により、体は中心部の熱をこれ以上上げないよう、末端である手足の血管をギュッと閉じます。

つまり、「手足が冷たい」のは、熱すぎる脳や内臓を守るための、体による必死の防衛反応の結果なのです。


解決策は「頭を冷やす」と「運動」

このメカニズムを知ると、これまでの「ただ温めるだけ」の対策が変わります。

① 氷枕で「頭(脳)」を冷やす

意外に思われるかもしれませんが、氷枕などで物理的に頭を冷やしてあげると、脳は「もう温度を下げる指令を出さなくて大丈夫だ」と安心します。

すると、警戒モードが解けて血管が開き、滞っていた血液がスムーズに手足へと流れ始めます。結果として、自然と手足が温まってくるのです。

② 運動で「熱」を循環させる

じっとしていると、熱は中心部にこもってしまいます。軽いウォーキングやスクワットなどで体を動かすと、ポンプのように中心部の熱が全身へと運ばれます。

手足と中心部の温度差をなくすことが、冷え性の根本的な改善への近道です。


まとめ

冷え性は、単に熱が足りない状態ではなく、**「熱の配分がうまくいっていない」**サイン。

これからは「外から温める」だけでなく、頭を冷やしてリラックスさせ、運動で熱を巡らせる「体の内側の交通整理」を意識してみませんか?



コメント