「肩が凝ったから肩を揉む。」
多くの人が当たり前のように行っています。
もちろん、一時的には楽になるかもしれません。
しかし、しばらくするとまた肩が凝る…。
この繰り返しになっていませんか?
実は肩こりは、肩だけを見ていても根本的な改善は難しいことが少なくありません。
今回は、「重力」という視点から肩こりの本当の原因について考えてみましょう。
私たちの頭は約5kgもある
人の頭の重さは約4〜6kg。
ボウリングの球ほどの重さがあります。
その重い頭を一日中支え続けているのが私たちの身体です。
ここで大切なのは、
頭は筋肉で支えるものではなく、骨格で支えるようにできている
ということです。
筋肉は動くための組織です。
一方、骨格は身体を支えるための構造です。
本来、頭の重さは背骨を中心とした骨格で受け止めるようにできています。
背骨のS字カーブは重力に負けないための構造
横から見ると、背骨は真っすぐではありません。
首・胸・腰にゆるやかなS字カーブがあります。
このカーブは見た目のためではなく、
重い頭を効率よく支えるための仕組み
です。
ところが、
- 猫背
- あごが前に出る姿勢
- 長時間のスマホ
- 前かがみのデスクワーク
などが続くと、このS字カーブが崩れてしまいます。
すると骨格で支えられなくなり、
首や肩の筋肉が代わりに頑張り続けることになります。
これが肩こりの大きな原因の一つです。
良い姿勢は骨盤から始まる
肩こりを改善しようと思うと、多くの人は肩ばかり気にします。
しかし、本当に大切なのは骨盤です。
骨盤を少し前に起こすように座ると、背骨の自然なS字カーブが保たれやすくなります。
その結果、
重い頭を背骨全体で支えられるようになり、
肩の筋肉への負担が大きく減ります。
椅子には深く腰掛け、
足裏をしっかり床につけることも忘れないようにしましょう。
同じ姿勢が肩こりをつくる
どんなに良い姿勢でも、
同じ姿勢を続ければ筋肉は疲れます。
デスクワークやスマートフォンを長時間使う方は、
1時間に1回を目安に、
- 首をゆっくり動かす
- 肩を回す
- 肩甲骨を動かす
といった簡単な運動を取り入れてみてください。
筋肉を動かすことで血流が保たれ、疲労もたまりにくくなります。
「気持ちいい」と「健康になる」は同じではありません
肩こりになると、
「温めると気持ちいい」
と感じる方は多いと思います。
実際に温めることで血流が増え、一時的に筋肉がゆるみ、楽になることがあります。
しかし、それは根本的な原因が改善したわけではありません。
私は30年以上の臨床経験の中で、
慢性的な肩こりを繰り返す方ほど、「その場では楽になる方法」を続けているケースを数多く見てきました。
このブログでお伝えしたいのは、
5年後、10年後の自分に感謝される健康づくりです。
そのためには、
一時的に楽になることだけを目指すのではなく、
肩こりが起こりにくい身体をつくることが大切です。
肩に熱感がある、使い過ぎた直後などでは、冷やすことで楽になる場合もあります。
私が臨床で大切にしているのは、
「その場の気持ちよさ」より、「将来も肩こりを繰り返さない身体づくり」です。
対抗帯で身体全体のバランスを整える
私がおすすめしている方法の一つが「対抗帯」です。
帯を輪にして片方の肩に掛け、
反対側の足で軽く張ることで、
肩甲骨・肋骨・背骨の位置関係が整いやすくなります。
身体全体のバランスが整うことで、
肩だけに負担が集中しにくくなります。
肩だけを治そうとするのではなく、
身体全体の構造を整えることが大切です。
肩こり改善で一番大切なこと
肩こりを改善するために一番大切なのは、
肩を頑張らせないことです。
そのためには、
- 頭を骨格で支える
- 背骨のS字カーブを保つ
- 骨盤を安定させる
- 同じ姿勢を続けない
- 身体全体のバランスを整える
この5つが基本になります。
筋肉は頑張るための組織ではなく、
本来は動くための組織です。
支える仕事は骨格に任せる。
これが肩こりを繰り返さない身体づくりの第一歩になります。
まとめ
肩こりは肩だけの問題ではありません。
重い頭を筋肉だけで支え続ければ、
筋肉は疲れ、肩こりは繰り返されます。
本来、頭を支える役割は骨格にあります。
背骨のS字カーブを保ち、
骨盤を安定させ、
身体全体で重力を受け止められるようになること。
それが肩こりを根本から改善する第一歩だと私は考えています。

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